着物コラム

帯揚げとは?TPO別の選び方や結び方、基本的な知識をわかりやすくご紹介

帯揚げとは

着物は、さまざまな小物を組み合わせてはんなりと日本の伝統を感じる装いへと仕上げます。
その小物の一つである帯揚げとは、どのようなものであるか知っていますか?
なんとなく必要そうだから身に付けている、という人も少なくないかもしれません。

実は、帯揚げにも着姿を美しく見せる役割があり、TPOごとに適切なものがあるとされています。
今回は、着物に用いる帯揚げについて、選び方や結び方などを詳しくご紹介します。

帯揚げとは

帯揚げとは

帯揚げは、江戸時代の末期から明治ごろ、お太鼓結びの普及とともに使用が一般的になったといわれています。
着物の着姿だけを見ると、帯揚げは装飾の小物に思えるかもしれません。

実は、帯揚げは帯枕や仮紐を包むことで、装いを整えて綺麗に見せる働きを持っています。
元はお太鼓結びをするときに使われていましたが、現代では帯枕を使わない着付けでもおしゃれな装飾の小物として選ばれています。

帯揚げに使われる素材とは

帯揚げには、さまざまな素材が使われています。

・綸子地:生地が薄くなめらかで、光沢がある。(フォーマル向き)
・縮緬(ちりめん)地:生地にやや重みがあり、色合いの発色が良い。(カジュアル向き)
・絞り地:総絞りと部分絞りに分けられ、質感に凹凸と柔らかさがある。
・絽:生地にストライプ状の模様が入り、軽やかで通気性が高い。
・紗:生地に格子状の模様が入り、絽よりも軽やかで透け感がある。(夏のカジュアル向き)

帯揚げはTPOに合わせて選ぼう

TPOに合わせて着物を選ぶように、帯揚げも適切とされるものがあります。
TPO別に適した帯揚げをご紹介します。

フォーマル

フォーマルなシーンには、白色の無地や金銀が施された帯揚げを選びましょう。
帯揚げは、色が濃くなるほどにカジュアル向きになるといわれています。

また、着物に負けない華やかさを出すために、帯揚げのボリューム感も大切です。
多めに引き出して仕上げ、曲線の際立つふっくらとした仕上がりが理想です。

カジュアル

カジュアルなシーンでは、さまざまな色合いの帯揚げを合わせることができます。
帯揚げの柄にこだわることもコーディネートの楽しさの一つです。
ボリューム感は控えめにスッキリと仕上げるのが無難といわれていますが、カジュアルであるほど自由です。

最近の流行としては、帯の上に乗らない程度のボリュームが選ばれています。

季節によって袷と単衣、薄物の着物を着分けるように、帯揚げも変えるとおしゃれです。
夏向きの帯揚げは、淡い色で透け感のある涼し気な印象のものが一般的とされています。

絽、紗、麻などが多く、なかでも絽はフォーマルにもぴったり。
着物の種類を問わずに合わせることができます。

帯揚げはどう結ぶ?結び方をご紹介

帯揚げは、本結びと呼ばれる結び方を基本とします。

本結びとは、2回結んで結び目を縦に出した仕上がりのこと。
シーンと着物を選ばずに用いられる結び方であるため、やり方を身に付けておくと良いでしょう。
本結びは固結びを綺麗に仕上げるだけなので、何度か練習するだけでできるようになるはずです。

本結びが難しいときには、かもめ結びや一文字結びといった結ばない方法もあります。

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着物と帯の合わせ方とは?7種類の合わせ方でおしゃれな着こなしを叶えよう

帯揚げが綺麗に結べないときは?

帯揚げとは

基本とされる本結びは、コツを掴むと誰でも簡単に結ぶことができます。
ですが、慣れるまでは綺麗に帯揚げを結ぶことが難しい、と感じることもあるでしょう。
帯揚げを本結びで綺麗に結ぶためのコツを4つご紹介します。

仮紐を帯の中までしっかりと入れ込む

帯揚げの収まりが良くなるよう、帯枕の紐や仮紐はしっかりと帯の中に入れ込みましょう。
帯揚げが結びやすくなるだけでなく、帯結びもより固定されます。

体にぴったりと着付けている場合、手では帯の中へと入れ込むことが難しいことも。
ヘラや定規など、薄い板状のものを使う人もいるようです。

帯揚げがたるまないよう軽く張る

体に回した帯揚げは、左右それぞれを上下から畳んで三つ折りにした後、さらに半分に畳みます。
このとき、帯揚げがたるまないよう意識しましょう。
軽く張りながら畳むと、布がねじれてしまうことを防ぐことができます。

上手に畳めないときには、折り目を数回撫でると綺麗に整うでしょう。

ねじれないように結ぶ

結び目に納得できない、というときには、結び目がねじれてしまっているのかもしれません。
気づかないうちに、結び方に手癖が出ることもあります。

本結びは、片方を上に重ね、上から下に向かって布をかけて結びます。
下から上に向かって絡めるように結ぶと、ねじれてしまうため注意が必要です。

仕上げは流すように整える

帯揚げの仕上げが上手くいかないときは、あまった帯揚げの入れ込み方を工夫しましょう。
帯揚げは、点で帯にしまい込むのではなく、線で流し入れるようにしまう方法がおすすめです。
帯揚げが張り、自然と無駄なたるみがなくなります。

帯揚げの両端を巻き畳むときも、丁寧に行うとしまい込みやすいでしょう。

帯揚げのお手入れ方法をご紹介

着用後の帯揚げは、正しくお手入れすることで長く愛用することができます。
帯揚げのお手入れ方法についても知っておきましょう。

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着物のしわ取りは自分でできる?自宅でのしわ取り&しわをつけない保管方法

陰干しでシワを取る

着用後の帯揚げには、畳ジワがついているはずです。
帯揚げを外したら、汚れがついていないか細かく確認しましょう。
つぎに、帯揚げを広げてハンガーにたるみがないようにかけます。

着物のお手入れと同じように、半日〜1日程度陰干ししてください。
陰干しによって汗が飛び、シワが取れたら、半分に畳んでからもう一度半分に畳みます。
着物の陰干しと同時に行うと、帯揚げのお手入れも忘れません。

着物と同じように保管する

お手入れした帯揚げにシワが入ることを防ぐため、着物と同じように平置きでの保管が基本です。
カビやシミ、変色を防ぐため、風通しが良く湿度の高すぎない場所を選びましょう。
除湿剤の使用や定期的な風通し・虫干しもおすすめです。

季節の変わり目ごとに帯揚げを虫干しすることで、畳みジワを防ぐだけでなく保管中のニオイも取り除くことができます。

着物を楽しむのなら林屋へ

帯揚げをはじめ、帯や半衿・重ね衿など、着物以外の小物にもこだわりたい人には着物専門店の林屋がおすすめです。
林屋は岡山県と香川県に店舗を構える着物専門店であり、創業から85周年を超える老舗です。
多くの着物初心者さんや着物好きさんに愛され、着物選びのお手伝いをいたします。

着付け教室で帯揚げも綺麗に結べるようになる

林屋では、着物の購入特典の一つに着付け教室の無料レッスンを48回分ご用意しています。
着付け教室は京都嵯峨野和装学院によるもの。
前結びの着付けが特長であり、誰でも簡単に着付けを楽しむことができるようになります。

個別指導と通いやすい柔軟なスケジュールで気軽さも魅力です。
林屋での着物購入をきっかけに、京都嵯峨野和装学院のレッスンに参加、前結びだけでなく他装も学び、着物がお仕事になったという人もいます。

京都嵯峨野和装学院

圧倒的な品揃えでコーディネートの幅が広がる

老舗ならではの仕入れルートを活かし、林屋では品揃えにもこだわっています。
着物と小物を合わせて5,000点以上を取り揃え、地域最大級の充実度を実現。
帯揚げも多数ご用意しているので、ぴったりのものが見つかります。

着物は、コーディネートを変えるだけで雰囲気も大きく変わるもの。
帯揚げを変えるだけで、異なる印象の着物コーディネートが楽しめるでしょう。
どんな帯揚げが着物に合うのか、お気軽にご相談ください。

まとめ

帯揚げについてご紹介しました。
着物に合わせる帯揚げにもこだわって選びたいときには、創業から85年以上の老舗である着物専門店の林屋にご相談ください。
着物と小物を合わせて5,000点以上を取り揃え、TPOや好みにぴったりの着物コーディネートが見つかります。

林屋へのご来店の際には、Webからの来店予約がおすすめです。
岡山県倉敷市・香川県丸亀市の方は、ぜひご予約の上ご来店ください。

岡山・香川最大の着物・呉服専門店の林屋

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