着物コラム

着物は季節に合わせてこなれ見え◎知っておきたい着物の季節のルールとは

季節に合わせた着物

「いまの季節に適した着物がわからない」「手持ちの着物を着られる季節は?」など、着物の着こなしに悩んでいませんか?
これまであまり着物に馴染みがないと、すべて同じに見えてしまうかもしれません。
実は、着物は種類によって着心地が異なります。
洋服と同じように季節に合った着物を着ることで、快適に過ごすことができるのです。

今回は、着物の季節のルールについて詳しくご紹介します。
着物を上手に着こなしてこなれ見えしたい人、季節に合った着物の選び方を知りたい人は参考にしてみてくださいね。

着物は季節に合わせることがルール?季節ごとの着物をご紹介

季節に合わせて洋服を変えるように、着物にも衣替えの風習があります。
季節によって着物を着分けることで、装いから四季の変化を感じられるでしょう。

また、着物のルールとして先取りが挙げられます。
先取りとは、実際の季節よりも一足早く、着物の柄に季節を取り入れることです。
1ヶ月〜1ヶ月半ほど早く取り入れると、粋な印象を与えることができます。

5月ごろまでは袷(あわせ)の着物を着ましょう。
袷の着物には裏地がついているため、暖かく重量感があります。
一番長く着られる着物であるため、初めての着物にもおすすめです。
写真に収めたときによく映えることから、季節を問わずに愛用する着物好きさんもいます。

涼しくなってきた6月ごろには、単衣(ひとえ)の着物を着始めましょう。
表は袷の着物と同じですが、裏地がついていません。
そのため、袷の着物よりも着心地を軽くすることができます。

小物類は袷の着物と同じものを身につけて問題ありません。
先取りのルールに則る場合には、夏物の小物を使いましょう。

単衣の着物では暑いときには、薄物の着物を着ましょう。
薄物の着物は、布地によって上布(じょうふ)や絽(ろ)、紗(しゃ)などに分類されます。
どれも風通しの良い布地であるため、夏の終わりまで愛用することができます。
裏地もついていません。

小物も薄物の着物用を合わせると、コーディネートに統一感が生まれます。

秋になると、薄物の着物では肌寒くなってしまいます。
春の終わりに着ていた単衣の着物を着ましょう。
先取りのルールに則る場合には、冬物の小物を使います。

10月ごろからは袷の着物を着ましょう。
冬物の小物を使うと、春とは印象の異なる着こなしを楽しむことができます。
寒くなってきたら、上着として和装用のコートを身に着けます。

保温性のある肌着や足袋インナーを合わせると、防寒になりおすすめです。

着物に合わせる小物も季節を意識しよう

着物は、コーディネート全体で季節を意識するとおしゃれです。
とはいえ、これから着物を愛用したい人には敷居が高く感じてしまうことも。
慣れるまでは、季節を問わずに身につけられる柄を選ぶと気軽に着こなせるでしょう。

小物ごとに季節に合わせた選び方をご紹介します。

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着物の帯をおしゃれに。コーディネート広がる帯の結び方を動画でご紹介

帯は、着物の着姿を引き締めてくれます。
小物のなかでも、一番に季節にこだわりたいものといえるでしょう。

裏地のある帯は、袷の着物に合わせることが基本です。
裏地がなく、透け感のある帯は暑い季節に身につけます。
帯の柄は、季節に合わせるとこなれた印象を与えるでしょう。
季節感のない柄は、いつでも身につけて問題ありません。

帯揚げ

帯揚げは、帯の形をきれいに見せてくれます。
帯の結び方で定番のお太鼓結びでも使うため、季節に合わせていくつか用意しておきましょう。
帯揚げの柄も、帯と同じように季節に合わせるとおしゃれです。

絽や紗の帯揚げは暑い季節に身につけます。
なかでも、絽の帯揚げはフォーマルにも身につけられるもの。
夏用の帯揚げを一つだけ用意する場合には、絽の帯揚げがおすすめです。

帯締め

帯締めは、帯を固定して着姿にアクセントもプラスしてくれます。
編み込みのしっかりとした帯締めは、袷の着物と合わせましょう。
着物をカジュアルに着こなしたいときには、丸くげの帯締めがおすすめです。

レース組と呼ばれる透け感のある帯締めは、暑い季節に適しています。

半衿

半衿は、ほとんどが季節を問わずに身につけることができます。
刺繍やビーズがあしらわれたものやレースがチラ見えするものなど、好みのものを合わせて問題ありません。

ただし、半衿も柄に注目することが大切です。
季節感のある柄の場合は、季節に合わせて身につけます。
絽や紗の半衿は、暑い季節に楽しみましょう。

長襦袢

長襦袢は、基本的に選んだ着物に合わせて仕立てたものを身につけます。

袷の着物には、袷の長襦袢を身に着けましょう。
袷の長襦袢は、胴体に裏地がつけられているところが特長です。
この裏地は、胴裏と呼ばれます。
袖には、表と同じ生地で作られた裏地がついています。

単衣の着物には、長襦袢も単衣仕立てのものがぴったり。
単衣の長襦袢には、胴体に裏地がありません。
袖口などの見えるところにだけ裏地がついています。

絽や紗の着物を着るときには、薄物の長襦袢がおすすめです。

ただし、長襦袢は温度調節ができる小物でもあります。
気候や行く場所に合わせて、臨機応変に選ぶことが大切です。

季節に合わせた柄で着物がより楽しくなる◎

着物の柄は季節を先取りして身につけると粋とされています。
柄選びに自信がないときには、一年を通して身につけられる柄を選びましょう。
抽象的な模様や吉祥柄、動物、架空の草花などが当てはまります。
さまざまな季節の花が描かれた着物も季節を問いません。

着物に慣れて上手に先取りできるようになると、より一層着物が楽しくなるはずです。
季節ごとにおすすめの柄をご紹介します。

春におすすめの着物の柄とは

春には、写実的に描かれた桜がおすすめです。
3月から4月ごろに着ると、上手に季節を先取りすることができます。
桜は日本を代表する花であるため、外国人と会う機会に着ると喜ばれるでしょう。

藤の花も春にぴったりの柄です。
単独で描かれた藤の花は、春の終わりと初夏の到来を感じさせます。

夏におすすめの着物の柄とは

梅雨が訪れる前には、紫陽花が描かれた着物がよく映えます。

朝顔も夏にぴったりの着物の柄です。
季節をはっきりと感じさせるため、浴衣の柄としても人気があります。
朝顔が描かれた着物は、品の良い印象を与えるでしょう。

ほんのりと洋風な着姿を楽しみたいときには、百合の花もおすすめです。

秋におすすめの着物の柄とは

紅葉が見頃になる前には、写実的に描かれた紅葉がおすすめです。
11月の終わりごろを見頃とするため、長く着続けることができるでしょう。
青々とした楓が一緒に描かれている着物は、秋だけでなく5月ごろにも着ることができます。

より風情のある着姿を叶えたいときには、秋の七草がおすすめです。
桔梗、萩、女郎花、撫子、葛、芒、藤袴を秋の七草と呼びます。

冬におすすめの着物の柄とは

冬には、春を待つ花として有名な椿がおすすめです。
雪柄と組み合わせると、グッと季節感がアップします。

ただし、椿は茶花としても選ばれるお花です。
茶席では身につけないように気をつけましょう。

お正月には松竹梅が描かれた着物が人気です。
おめでたい柄が新たな一年の始まりを感じさせます。

手持ちの着物の季節がわからないときは?

譲り受けたものや購入から月日が経ったものなど、手持ちの着物の季節がわからないこともあるでしょう。
季節の柄も組み合わせ次第で一年中楽しめるため、柄だけで判断することは難しいはずです。

着物の季節を見分けたいときには、裏地や生地の透け感を確かめることをおすすめします。

・袷:裏地があり、透け感がない
・単衣:裏地がなく、透け感もない
・薄物:裏地がなく、透け感がある

まとめ

着物の季節のルールについてご紹介しました。
着物に関する悩みや不安はお気軽に着物専門店の林屋にご相談ください。
林屋では、特別な特典をご用意してご来店をお待ちしております。

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