着物コラム

着物を自宅で洗濯したい!お手入れの注意点とやり方をわかりやすくご紹介

着物の洗濯をする様子

暑い日に着物を着て長時間出かけた、着物が雨や雪で濡れてしまったなど、着物の汚れが気になることがあるでしょう。
「自宅で洋服のように洗濯できるのかな?」と疑問を抱くこともあるはずです。

着物はとても繊細な生地でできています。
そのため、自宅できれいにできる着物はほんの一握り。
無理に洗濯してしまうと失敗してしまう可能性もあるのです。

今回は、着物を自宅で洗濯するときの注意点ややり方をご紹介します。
着物の汚れを落としたいと考えている人は参考にしてみてくださいね。

着物を自宅で洗濯するメリット・デメリットとは

はじめに、着物を自宅で洗濯するメリットとデメリットをチェックしてみましょう。
自宅での着物の洗濯は、気軽にできる反面取り返しがつかないことになってしまうことも。
しっかりとメリットとデメリットについて理解しておくことが大切です。

メリット

気になったときにすぐにきれいにできるところがメリットです。
自分の好きなタイミングでできるため、着物の着用へのハードルが下がります。

また、家庭にある中性洗剤や洗濯ネットを使って洗濯でき、新たにアイテムを購入する必要がありません。
クリーニングでプロにお願いするよりも費用を抑えられるでしょう。

デメリット

洗濯可能な素材が限られているところがデメリットです。
着物はピンキリ。
お手頃価格のポリエステルの着物は洗濯できることが多いです。
高級とされる正絹の着物は洗濯できません。

素材だけでなく、縫い糸の種類や装飾の有無によっても洗濯の可否が異なります。
無理に洗濯をしてしまうと、着物が縮んだり傷んだりする原因になってしまいます。
洗濯に失敗すると、元に戻すこともできません。

自宅で着物を洗濯したい!事前に確認することとは

着物を自宅で洗濯したいと考えたときには、3つの項目を確認しましょう。
それぞれの項目をクリアした着物は自宅できれいにすることができます。
なお、和装小物とされる長襦袢や足袋は洗濯できるものが多いです。

綿素材の和装小物はクリーニングでプロにきれいにしてもらいましょう。

着物の素材をチェックする

着物の素材をチェックしましょう。
木綿やポリエステルでできた着物は、自宅で洗濯できることが多いです。
ただし、麻の着物は事前の水通しの有無や縫い糸の種類など、洗濯できる細かな条件があります。

絹やウールでできた着物は、自宅でお手入れできません。
きれいにしたいときにはクリーニングでプロにお願いしましょう。
また、箔や刺繍、絞りといった装飾が施された着物もプロにお願いしてくださいね。

取り扱い絵表示(洗濯表示)をチェックする

着物の素材が洗濯できるものであれば、取り扱い絵表示(洗濯表示)をチェックしましょう。
仕立て上がりの着物のなかには、取り扱い絵表示がついていることがあります。
取り扱い絵表示に家庭洗濯のマークがついている場合、表示にならって洗濯してください。

家庭洗濯のマークにバツ印がついたものや取り扱い絵表示そのものがついていない着物は、クリーニングで汚れを落としてもらいましょう。

着物の汚れをチェックする

最後に、着物の汚れをチェックしましょう。
目立つ汚れや種類・経過年数のわからない汚れは、プロにおまかせすることをおすすめします。
自宅で汚れを落とそうとすると、輪ジミや汚れの伸び、生地の傷みの原因に。
無理に落とすことは避けましょう。

汚れやすい部分は以下のとおりです。

・掛け衿:化粧品や汗汚れがつきやすい
・袖口:汗や皮脂汚れがつきやすい
・前身頃:飲食物のシミがつきやすい
・裾:砂や泥汚れがつきやすい
・裏地:汗や皮脂汚れがつきやすい

着物の洗濯のやり方(手洗い)

着物を手洗いするやり方をご紹介します。

1.着物の内側の目立たないところに中性洗剤を薄めずに塗布する
2.そのまま5分ほど待ち、白い布で軽く叩いて色落ちの有無を確認する
3.色落ちがなければ、桶などに中性洗剤を溶かした水を用意する
4.桶に着物を入れてつけ置きする
5.そのまま10分ほど待ち、優しく押し洗いする
6.汚れた水を捨てる
7.着物を押して出てきた水を捨てる
8.きれいな水を桶に入れる
9.着物を押して出てきた水を捨てる
10.8〜9を中性洗剤の泡が出なくなるまで繰り返す
11.着物全体をきれいなタオルで包む
12.着物を押して水分をタオルに移す
13.和装用のハンガーに着物をかける
14.優しくシワを伸ばす
15,風通しの良い日陰に干す
16.中低温のアイロンであて布のうえから着物を伸ばす
17.和装用のハンガーに着物をかけて冷めると洗濯完了

着物の洗濯のやり方(洗濯機)

着物を洗濯機を使って洗うやり方をご紹介します。

1.手洗いと同様に中性洗剤の原液で色落ちを確認する
2.色落ちがなければ、着物を袖たたみする
3.着物を洗濯ネットに入れてから洗濯機に入れる
4.取り扱い絵表示にならってコースを設定する
5.脱水を一番弱いモードで1分ほどに設定する
6.洗濯機が止まったら着物を押して水の残りを確認する
7.水が出てくるときにはきれいなタオルに包む
8.着物を押して水分をタオルに移す
9.和装用のハンガーに着物をかける
10.優しくシワを伸ばす
11,風通しの良い日陰に干す
12.中低温のアイロンであて布のうえから着物を伸ばす
13.和装用のハンガーに着物をかけて冷めると洗濯完了

洗濯はNG。クリーニングに出すべき着物をおさらい

着物は素材や装飾の組み合わせが豊富にあります。
改めて、クリーニングでプロにお願いすべき着物をご紹介します。

・絹やウールを素材にした着物
・箔や刺繍、絞りなどの装飾が施された着物
・取り扱い絵表示(洗濯表示)のない着物
・取り扱い絵表示(洗濯表示)で家庭洗濯不可の着物
・汚れが目立つ着物
・汚れの種類や経過年数がわからない着物

これらの着物を無理に自宅で洗うと、着られない状態になってしまう可能性が高いです。
洗濯に適さない着物や大切な着物は、自分で洗うことは避けましょう。
なお、装飾の多い帯も、汚れが気になるときにはプロにお願いすることをおすすめします。

関連記事はこちら
着物は何回着たらクリーニング?着用パターンごとにタイミングをご紹介

大切な着物は洗濯ではなくクリーニングへ

大切な着物は、着物専門店でのクリーニングを強くおすすめします。

着物専門店の林屋では、20年以上きものクリニックを開設しています。
きものクリニックは京都の有名な悉皆屋であるやま忠の技術で着物の汚れをきれいに。
日常のちょっとした汚れから長期保管前の念入りな丸洗い、ほつれ直しや仕立て直しまでおまかせください。

着物の種類・購入店は問いません

林屋が開設するきものクリニックでは、さまざまな着物の汚れ落としに対応しています。
定番の訪問着から特別な留袖、振袖はもちろん、七五三の着物やお宮参りの祝い着などもお手入れ可能です。
さらに、林屋の着物だけでなく、他店の着物や譲り受けた着物も大歓迎です。

帯をはじめとする和装小物類も汚れを落としてきれいにいたします。

お手頃価格で高クオリティを実現

着物は特別なメニューとして高価格で対応しているクリーニング店が多いです。
林屋のきものクリニックは、お手頃価格を実現。
林屋の利益を少なくすることで、クオリティーを保ちながら低価格でクリーニングを提供しています。

普段からできる着物のケアとして気軽にきものクリニックを活用できるでしょう。

豊富なメニューから着物の状態に合わせてご提案

「プロにお願いしたくても、どのメニューを選んで良いのかわからない」という声をたくさんお聞きします。
林屋のきものクリニックは、着物の汚れや状態を職人が確認。
着物に合わせてぴったりのメニューをご提案いたします。

林屋のきものクリニックのメニューは以下のとおりです。

・手洗い
・丸洗い
・プレス仕上げ
・シミ抜き
・染め替え
・洗い張り
・仕立て直し
・プラチナカード

まとめ

着物を自宅で洗濯するときの注意点ややり方をご紹介しました。
創業から85年以上の着物専門店の林屋では、着物の販売だけでなく、クリーニングも対応しています。
着物をきれいにしたいときにはお気軽にご相談ください。

また、林屋だからできるお得な特典とともに着物を豊富にご用意しています。
ご来店の際には、ぜひWebからご予約の上ご来店ください。
岡山・香川県下No.1を誇る5,000点以上の品揃えでお待ちしております。

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