
結婚式のお呼ばれや子どものイベントなど、特別な日の装いには着物を選びたいと考える人も多いでしょう。
着物を着る機会が年に数回、数年に一度程度だと、大切な着物をその日まで保管し続けるということも珍しくありません。
いざ久しぶりに着物を着ようと出したとき、くっきりとしわがついてしまっていることがあります。
今回は、着物についてしまったしわについて、着物にアイロンは使うことができるのか、しわのお手入れ方法をご紹介します。
目次
着物にアイロンをかけてしわ取りは基本的にNGである
洋服にしわがついてしまった場合、アイロンを使って伸ばす方法が一般的でしょう。
着物も同じようにしわを伸ばそうと考えてしまうかもしれませんが、着物にアイロンを使う方法は適していません。
とくに正絹はデリケートな生地であるため、熱を苦手とします。
さらに上質な着物であるほど、装飾も繊細に施されているはずです。
アイロンの熱によって、生地が変色したり装飾の加工が剥がれたりしてしまうかもしれません。
また、熱によって傷んだ着物は、シミが落ちにくくなるともいわれています。
着物のしわを伸ばしたいからといって、アイロンを使うことは避けましょう。
同様に、スチームも色ムラや縮みの可能性があるためおすすめできません。
着物にアイロンがダメならば、どうシワを取る?

正しい着物のしわ伸ばし方法を知っておくことで、いざというときにもアイロンを使わずに綺麗に整えることができます。
着物のしわを伸ばす方法をご紹介します。
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着物ハンガーにかける
着物用のハンガーの棒に、着物の左右の袖を通してかけましょう。
着物用のハンガーを使うと本来の縫い合わせが揃い、綺麗な形で干すことができます。
着物用のハンガーは着物専門店や通販サイトにて購入することが可能です。
バスタオル用のハンガーで代用しても良いでしょう。
手で優しくしわを伸ばす
着物のたるみを軽く直し、どこにしわがあるのかを確認します。
しわを見つけたら手のしをしましょう。
手のしとは、両手を使って着物を挟み、優しく押してしわを整える方法です。
手の皮脂や汚れで着物の生地が傷まないよう、綿素材の手袋を使うことをおすすめします。
数日程度、陰干しする
手のしで整えたら、しわを綺麗に伸ばすためにそのまま陰干しします。
1〜3日間程度、日光や電球・蛍光灯の紫外線を避けて着物を干しましょう。
着用によるしわは1日、保管によるしわは2〜3日程度で取れることが多いです。
紫外線によって着物の傷み・変色が起きないよう、必ず暗い場所を選んでくださいね。
緊急時には着物にアイロンを使っても良い?
着物の状態を確認したときにはしわを見つけられなかった、いざ着ようとしたときにしわを見つけたということもあるかもしれません。
先にご紹介した通り、着物にアイロンを使う方法は生地が傷む可能性があるためおすすめできません。
ですが、緊急時にはアイロンが役に立ちます。
緊急時のために知っておきたいアイロンを使うしわ伸ばしの方法をご紹介します。
部分的なしわの場合
袖や裾など、部分的にできたしわは、着物の表からアイロンを当てて伸ばします。
アイロン台の上にしわのついた部分を置きましょう。
中温くらいに温めたアイロンを当て布の上からあてます。
このとき、布目に沿って素早くあてることがポイントです。
アイロンの跡が残らないよう、擦ったり強く押し付けたりすることは絶対に避けてくださいね。
全体的なしわの場合
長期間の保管による全体的なしわは、着物の表と裏の両方からアイロンを当てて伸ばします。
手順は部分的なしわの取り方と同じです。
裏から始め、あて布も使いましょう。
全体的なしわを伸ばすときには、縫い目や折り目に沿うように裾から身頃に向かって、衿に向かってと上に伸ばすことがポイントです。
部分ごとに着物をハンガーに吊るし、しわが整っているか、たるみや縮みが置きていないか確認もしてくださいね。
裏のしわが取れたら、同じように表のしわも伸ばします。
着物のしわを防ぐ!正しいお手入れ方法をご紹介
着物は正しいお手入れとたたみ方を行うことで、深いしわを防ぐことができます。
綺麗に整えてから保管すると、つぎに着るときにも軽く陰干しするだけですぐに着ることができるでしょう。
お手入れ方法とたたみ方、それぞれをご紹介します。
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着物の虫干しは簡単にできる◎適切なタイミング・やり方でお手入れしよう
着物の着用後のお手入れ
お出かけなどから帰宅して着物を脱いだら、シミなどの汚れがついていないか全体の状態を確認しましょう。
汚れは着物の黄ばみやカビの原因になるため、見つけたときには速やかにクリーニングに出すことをおすすめします。
着物に汚れがついていないことを確認したら、和装用のブラシで着物のホコリを優しく払います。
和装用のハンガーに着物をかけ、1〜2日程度陰干ししてください。
風通しと呼ばれる陰干しにより、シワが取れるだけでなく除湿効果もあります。
カビの発生を防ぐことができるため、着用後には必ず風通しをしましょう。
着物のしわを防ぐたたみ方
風通しによって着用後のしわが伸びたら、本だたみと呼ばれる基本の着物のたたみ方をしましょう。
着物の種類を問わないたたみ方であるため、手順を覚えておくとどんな着物も綺麗にたたむことができるようになります。
着物をたたむときには、たとう紙と呼ばれる包み紙を使うことも忘れずに。
たとう紙は、着物専門店や通販サイトで1,000円前後で購入することができますよ。
また、着物を一度広げるため、明るく十分なスペースのある場所でたたむことも大切です。
たたんだ着物はつぎに着る予定が決まっていなくても、1年に3回を目安に定期的に虫干しをしましょう。
虫干しをすることで保管によるしわが伸び、防虫・防カビ効果にもつながります。
しわをはじめ、着物の悩み事は林屋へご相談を◎
しわをはじめ、シミや変色といった着物の状態や、シーンに合わせた着物選び・着こなしなど、着物について悩むこともあるかもしれません。
どんな些細なお悩みも、着物専門店の林屋にお気軽にご相談ください。
林屋は、創業から85年以上の長い歴史を持つ老舗着物専門店です。
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もちろん、お手頃価格だからといってクオリティーには一切の妥協を許しません。
林屋の着物だけでなく、他店で購入された着物や譲り受けた着物などもお気軽にご相談ください。
着物の種類も問いません。
まとめ
着物にアイロンを使っても良いのか、正しいしわの取り方をご紹介しました。
着物専門店の林屋なら、充実した特典によって着物のお手入れの負担が軽減するでしょう。
また、きものパーティーへのご優待により、今まで以上に着物でのお出かけが楽しくなるはずです。
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