着物コラム

着物で食事を楽しみたい!マナーや汚れたときの対処法をわかりやすくご紹介

着物での食事

「結婚式のお呼ばれに着物を着たい」「特別な食事の席に着物を着る予定がある」など、着物の着用シーンと食事は関係していることが多いです。
かしこまった食事は、慣れていないとそれだけで緊張するもの。
さらに着物で出席となれば、より一層心配や不安を感じることもあるでしょう。

今回は、基本的な食事のマナーをはじめ、着物での食事のマナーをわかりやすくご紹介します。
安心して着物での食事を楽しみたい人は、参考にしてみてくださいね。

着物での食事は難易度が高いって本当?

着物での食事は難しい、難易度が高いといわれることがあります。
これは、着物での食事そのものに慣れていないから。
洋服での生活が主流の現代では、特別な席で着物が選ばれることが多いです。

特別な席では、場に合ったマナーも求められます。
着慣れない着物と普段以上に意識するマナーによって、着物での食事が難しいといわれるのです。

また、着物での食事は、袖と衿元、前身頃が汚れやすいです。
この3か所に気をつけることで、汚れを防ぎながら楽しく食事ができるでしょう。

押さえておきたい食事の基本のマナーとは

着物での食事のマナーの前に、基本となる食事のマナーを押さえておきましょう。
日本料理と西洋料理、それぞれの基本のマナーをご紹介します。

日本料理の場合

日本料理では、箸の使い方に気をつけましょう。以下の箸の使い方は、マナー違反といわれています。

・渡し箸:食事の途中に食器の上に箸を置くこと。
・持ち箸:箸を手にしたまま汁椀などの食器を持つこと。
・寄せ箸:箸で食器を自分の元に引き寄せること。
・重ね箸:同じ料理だけを食べ続けること。
・迷い箸:箸をさまざまな料理へと迷うように動かすこと。
・探り箸:食器の中を箸で探ること。
・刺し箸:食事に箸を突き刺すこと。
・ねぶり箸:箸の先を舐めること。
・涙箸:箸の先から汁を落とすこと。

また、手を受け皿として使う手皿もマナー違反です。

西洋料理の場合

西洋料理では、ナイフやフォークの使い方に気をつけましょう。
ナイフやフォークは、並べられた外側から順に使います。
食事の途中にナイフやフォークを置きたいときはお皿の上に八の字に、食事を食べ終わったときはお皿の上に揃えて置くこともマナーです。

また、西洋料理ではお皿は移動させません。
グラスを手に取った後は、元の位置に戻します。
食器の音にも気をつけましょう。

着物で食事をするときに気をつけたいことをご紹介

着物での食事

つぎに、着物で食事をするときに気をつけたいことをご紹介します。

ナプキンを膝にかける

ナプキンが用意されているときには、膝にかけましょう。
ナプキンを半分に畳み、折り目を自分に向けて置きます。

着物の場合、ナプキンが滑って落ちてしまうことも。
ナプキンを帯や帯締めに軽く挟んでおくと安心です。
途中で席を離れるときには、軽く畳んでから椅子の上に置きます。

袖はまくらずに押さえる

着物と洋服の異なる点として袖が挙げられます。
長い袖が食事を妨げ、汚れの原因になってしまうことも。

ですが、手元をすっきりさせたいからと袖をまくることはNGです。
肌を見せることになり、マナー違反になってしまいます。

食事中に遠くの料理を取るときには、必ず袖を反対の手でおさえましょう。
振袖など、袖の長い着物のときには、両袖を合わせて膝の上に置くこともおすすめです。

懐紙を使う

受け皿がほしいときには、懐紙を使います。
使った懐紙は持ち帰ることがマナーであるため、汚れた懐紙を入れる袋もあると良いでしょう。
魚の骨を取るときに使う、口元を拭くなど、懐紙の使い方は万能です。

日本料理はもちろん、西洋料理でも使うことができます。

裾と帯に気をつけて椅子に座る

着物が着崩れないよう、座り方にも注意が必要です。
椅子の背もたれには寄りかからず、帯がつかないように浅く腰かけます。

また、着物で椅子に座ると裾がはだけやすいです。
足はしっかりと左右をくっつけ、見えない位置でクリップで留めておくと安心です。
姿勢が良く見え、着物姿もより一層美しく見えることでしょう。

あると便利!着物での食事を気軽に楽しむアイテムとは

着物が汚れたらどうしよう、と不安や心配を抱えたままでは、せっかくの食事を楽しむことができません。
着物での食事を気軽に楽しめるようになる、持っておくと便利なアイテムをいくつかご紹介します。

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大きめのハンカチ

カジュアルなレストランなどでは、ナプキンが置かれていないことがあります。
そのまま食事をしてしまうと、着物が汚れてしまいやすいです。
大きめのハンカチを用意し、ナプキンの代わりとして使いましょう。

小さめの風呂敷も、大きめのハンカチのように使うことができて便利です。

懐紙

着物で食事をするときに気をつけたいこととしてご紹介した通り、懐紙を用意しておくと便利です。
受け皿の代わりや口元を隠すためなど、使い方はさまざま。
ちょっとしたメモや包み紙としても使うことができます。

着物で外出するときには、必ずバッグに入れておくという人も多いです。

着物クリップや袂クリップ

着物クリップと呼ばれるアイテムも持っていると便利です。
バリエーション豊かに色柄があり、着物とのコーディネートも楽しむことができます。
もともと着付けのときに使うアイテムでもあるため、着物の生地も傷めません。

ほかにも、両端にクリップの付いた袂クリップを使う人もいます。

着物用エプロン

着物用エプロンと呼ばれる、着物専用のエプロンを用意しても良いでしょう。
衿元と帯締めに差し込むだけで身につけることができ、衿元から膝上までを汚れないようにしっかりと守ることができます。

もしも食事で着物を汚してしまったら?

どんなにマナーを守って気をつけていても、着物が食事で汚れてしまうことがあります。
もしもに備え、どのように対処するべきか知っておきましょう。

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シミを叩いて応急処置をする

汁物や調味料など、液体の汚れは着物のシミになります。
焦って擦るように落とそうと考えてしまうかもしれませんが、絶対にしてはいけません。
着物は繊細な生地で作られているため、擦ると傷んでしまうのです。
繊維が毛羽立ってしまうと、元の状態へと戻すことも難しくなってしまいます。

着物に液体の汚れがついたときには、おしぼりやナプキンで軽く押さえて水分を取りましょう。

すみやかにクリーニング店でお手入れする

着物の汚れは、時間が経つほど綺麗に落とすことが難しくなります。
できるだけ速やかに、着物を専門に扱うクリーニング店にお手入れを依頼しましょう。
洋服を扱うクリーニング店では、着物は対応していないということも多いです。

着物でお出かけをする予定ができたときには、あらかじめ近くのクリーニング店を探しておくと万が一のときにも安心です。

林屋が着物の楽しみを徹底サポート

食事のシーンにぴったりの着物をはじめ、着こなしや着付け、お手入れまで着物のことならどんなことでも林屋におまかせください。

林屋は、岡山県と香川県に店舗を構える着物専門店です。
創業から85年以上の老舗として、着物に関することを総合的にサポートいたします。

また、林屋ではきものクリニックも開設。
20年以上の歴史を持ち、着物のお手入れを熟知しています。
京都の悉皆屋であるやま忠の技術を用い、熟練の職人が工程ごとに担当するところも特長です。

きものクリニック独自のメニューにより、きものへの汚れを防ぐこともできます。

林屋|きものクリニック

まとめ

着物での食事のマナーや気をつけたいこと、万が一のお手入れ方法についてご紹介しました。
着物専門店の林屋では、着物をご案内するだけでなく着付けやお手入れまで総合的にお手伝いいたします。
着物の品揃えは地域最大級で、食事の予定に合わせたコーディネートもおまかせください。

また、着物を購入されたお客様向けに充実の特典もご用意しています。
林屋へのご来店の際には、Webからの来店予約がおすすめです。
岡山県倉敷市・香川県丸亀市の方は、ぜひご予約の上ご来店ください。

岡山・香川最大の着物・呉服専門店の林屋

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