着物コラム

着物の帯はどうお手入れする?正しい方法と保管方法でキレイな状態が長持ち

着物の帯のお手入れ方法

着物のお手入れはクリーニングのイメージが強いかもしれません。
実際、着物は正絹などの繊細な素材が使われるため、自宅での洗濯は避けるよう知られています。
「着物はクリーニングに出すけれど、帯はどうお手入れすれば良い?」と帯のお手入れに悩んでいませんか?

帯も着物と同じように丁寧にお手入れをすることで、美しい状態を長持ちさせることができます。
今回は、帯のお手入れについて正しい方法と保管方法をご紹介します。

帯を自宅で洗濯するのはNG!理由をご紹介

着物と同じように、帯も自宅での洗濯には適していません。
帯を自宅で洗濯するべきでない理由は4つあります。
大切な帯を美しい状態で長く楽しむために、それぞれの理由をチェックしてみましょう。

水洗いに適した素材ではないから

着物の代表的な素材として正絹が挙げられます。
帯も同じく正絹が使われることが多いです。
正絹は水分が大敵な素材といわれています。
水分を含むことで縮んでしまい、型崩れを引き起こしてしまうのです。

型崩れしてしまった帯をもとに戻すことは難しいため、自宅での水洗いは避けましょう。
洗える印象の強い綿や麻素材も、帯では縮んでしまう可能性が高いです。

帯芯や接着芯が帯から剥がれてしまうから

袋帯や名古屋帯には、ハリを持たせて形をキレイに見せるために帯芯と呼ばれる絹芯や接着芯が入っています。
帯芯は湿気を吸い取る働きも持っているため、帯の劣化を緩和させるためにも欠かせません。

ですが、帯芯が入っていることにより、帯と帯芯で収縮率が異なってしまいます。
自宅で洗濯するとそれぞれが縮み、帯から帯芯が剥がれてしまう可能性があるのです。
帯芯が剥がれて帯も縮むともとには戻せません。

水洗いを想定した加工ではないから

帯は着物姿にアクセントを加えてくれるため、染めや織り、刺繍といった繊細な加工が施されています。
水洗いによって帯の繊維が収縮すると、装飾の見た目が崩れてしまうのです。

刺繍糸から染料が流れ出し、色落ちする可能性も高いです。
色落ちは帯の見た目に影響するだけでなく、一緒に洗濯した和装小物に色をつけてしまうこともあります。

カビの原因になるから

自宅で帯を洗濯すると帯芯や接着芯もたくさんの水を吸います。
家庭で自然乾燥をしても、乾くのは帯の表面だけで帯芯や接着芯は水分を含んだままです。
湿気が残ることにより、そのまま保管すると帯にカビが映える原因になってしまいます。

カビ特有のニオイが発生したり変色を引き起こしたりと自宅ではもとに戻せなくなる可能性が高いです。

帯につきやすい汚れとは

帯のお手入れ

着物を脱いだときに、着物と帯に汚れがついていないか念入りに確認します。
確認する場所や時間帯によっては、汚れを見落としてしまうことも。
汚れの確認は、着物や帯を広げられる広さの明るい部屋で行いましょう。

帯につきやすい汚れについてご紹介します。

帯の正面は飲食物の汚れに注意

お腹部分である帯の正面は、飲食物の汚れがつきやすいです。
食べこぼしに含まれた油分や手についた汚れが帯に付着すると、シミの原因になってしまいます。

また、食事以外にもふとしたときに手が触れやすいため、汗や化粧などの汚れも注意が必要です。

帯の後ろは雨や泥の汚れに注意

背中部分である帯の後ろは、雨や泥といった汚れがつきやすいです。
傘をさしても大きなお太鼓結びははみ出てしまうことが多く、気付かないうちに雨があたってしまいます。
そのままにすることでシミになることも珍しくありません。

汚れても帯を解くまでわからないこともあるため、念入りに確認しましょう。

帯の裏面は汗による汚れに注意

体温が伝わりやすい帯の裏面は、湿気がこもり汗汚れがつきやすいです。
帯を解くまでジメジメした環境になることで、帯の裏面に汗が染み込んでしまいます。

汗による汚れは黄ばみやカビ、ニオイの原因に。
汗汚れは目視では確認しづらく、保管後に変色やカビが起きて気づくことも多いです。

自宅でできる◎帯のお手入れ方法をご紹介

帯は繊細な作りであるため、自宅で洗濯することはできません。
ですが、帯をほどいてそのまま保管して良い、というわけでもないのです。

自宅でできる帯のお手入れ方法をご紹介します。
自宅でもできる範囲でお手入れしておくことで、帯の劣化を防ぐことが可能です。

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着物を脱いだときに帯も陰干しする

着物を脱いだときには、汗やほこりを取るために陰干しをします。
帯も同じようにハンガーにかけて陰干ししましょう。

帯の装飾が傷んだり帯そのものがたわんだりしないよう、干しっぱなしは避けて数時間に留めます。
湿気が取れたか心配なときには、扇風機などで弱風を送ることもおすすめです。
帯は日光で色焼けしてしまうため、陰干しの名の通り直射日光を必ず避けることもポイントです。

長期間の保管はたとう紙を使う

特別なときに選ぶ豪華な帯は、長期保管をすることも珍しくありません。

帯を長期保管するときには必ずたとう紙を使いましょう。
ビニール袋は手軽ですが、通気性が悪く湿気がこもってしまいます。
カビの原因になるため使用は避けてください。

また、長期保管によるニオイが気になり、芳香剤を使いたいと考えることもあるかもしれません。
成分が帯の装飾に反応する可能性があるため、直接帯に触れないように使用しましょう。
防虫剤は必ず着物用を選び、2種類以上を併用してはいけません。

帯のシワは手で優しく伸ばす

帯の結び目にシワが入ったときには、体温のぬくもりが残っている間に軽く伸ばします。

帯を解いたら裏面に返し、薄手の布をあて布として乗せましょう。
あて布の上から手のひらで優しくプレスしながらシワを伸ばします。
ある程度伸ばすと陰干しのときに自然とキレイにシワが取れるはずです。

手垢や手汗で帯が傷まないよう、素手で帯に触れてはいけません。
また、アイロンも温度が高いため使用を避けましょう。

帯が汚れたときのお手入れ方法とは

帯のお手入れ

どんなに気をつけていても帯が汚れてしまうこともあります。
帯が汚れてしまったときのお手入れ方法をご紹介します。

あらかじめ知っておくことで、いざというときにも焦りません。

叩いたりこすったりして無理に汚れを落とさない

帯の汚れは無理に落としてはいけません。
汚れの種類に合わせて軽く落としましょう。

・乾いた汚れ:ハンカチなどで軽く払い落とす
・湿った汚れ:ハンカチなどで汚れを吸い取るように優しくあてる

完全に汚れを落とすことは難しく、そのままにするとシミや変色を引き起こしてしまいます。
汚れに気づいたら早めにクリーニング店にお手入れをお願いしましょう。
市販のシミ抜き剤などの使用は、帯を傷めたり汚れを悪化させたりする可能性が高いためおすすめしません。

着物を専門に扱うクリーニング店に相談する

着物や帯をクリーニングでお手入れしたいときには、着物を専門に扱うお店を選びましょう。
チェーン展開している洋服向けのクリーニング店では、着物に対応していないことも多いです。
着物専門のクリーニング店であれば、着物はもちろん帯などの和装小物もお手入れしてくれます。

帯のお手入れは林屋の『きものクリニック』がおすすめ

着物をはじめ帯などの和装小物をお手入れしたいときには、着物専門店の林屋にご相談ください。

林屋では『きものクリニック』という名前で20年以上着物のお手入れをしています。
京都のやま忠の技術を用い、ハイクオリティーなクリーニングメニューを豊富にご用意。
着物の状態や汚れの種類に合わせて、適切なクリーニングメニューをご提案いたします。

気軽にお手入れできるようお手頃価格なところも魅力です。
林屋で購入された着物はもちろん、他店の着物や譲り受けた着物なども大歓迎です。

着物専門店林屋|きものクリニック

まとめ

帯のお手入れ方法についてご紹介しました。
着物に関することなら、どんなことでも着物専門店の林屋におまかせください。
また、林屋では着物を購入されたお客様向けに充実の特典もご用意しています。

・何度でも着付けの無料サービス
・シミ抜き、汚れ落としなど何度でも無料サービス
・記念写真特別割引サービス
・着付け前後の点検サービス
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・きものクリーニング30%OFF
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岡山県倉敷市・香川県丸亀市の方は、ぜひご予約の上ご来店ください。

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