大切な着物をきれいな状態で着続けたいと考える人がほとんどでしょう。
「クリーニングでお手入れすると知っているけれど、何回着たらクリーニングに出すの?」「頻繁にクリーニングに出す・全く出さないでは、着物の状態は変わる?」など、着物のクリーニングに悩んでいませんか?
着物を着る機会の回数によっても、クリーニングの頻度は異なります。
今回は、着物を何回着たらクリーニングに出すべきなのか、着用パターンごとにご紹介します。
着物のケアや保管方法についてもご紹介するので、着物を長持ちさせたい人は参考にしてみてくださいね。
目次
着物のクリーニングは一般的なクリーニングとは違う?
一般的なクリーニングは、即日仕上げや当日仕上げといったスピード仕上げが主流です。
そのため、汚れたらすぐにクリーニングに出す人が多いといわれています。
着物のクリーニングは、職人の手作業の工程があるためスピード仕上げすることができません。
一番早いといわれる丸洗いでも1ヶ月ほどの期間が必要になります。
繁忙期となると、2〜3倍の期間がかかることも。
こまめに着物をクリーニングする人は少ないのです。
また、クリーニングに頻繁に出すと、色あせや縫糸へのダメージも蓄積してしまいます。
適切な期間でクリーニングに出すためには、着用後のケアを丁寧に行うことが大切です。
知っておきたい着用後の着物のケアとは
一度外に着ていった着物は、汚れているとイメージする人もいるでしょう。
たしかに汗や皮脂による汚れは多少ついてしまいます。
ですが、コートやスーツ類を着るたびにクリーニングに出す人が少ないように、着物も自宅でのケアが中心になるのです。
着用後の着物のケアは以下の通りです。
・汚れをチェックする:着物を着物用のハンガーにかけて、汚れやシミの有無を確認する
・陰干しする:空気の通りが良く、直射日光の当たらない場所で着物を干して湿気を乾燥させる
・汗抜き:汗が気になるときには、固く絞った濡れタオルで着物の裏地を軽く叩いてから陰干しする
基本的な着用後の着物のケアは、汚れのチェックと陰干しです。
自宅での汗抜きは水分によって着物が傷む可能性があるため、購入店に相談してからにしましょう。
汚れのチェックのポイントをご紹介
汚れのチェックは、明るい場所で裏地まで確認することが大切です。
汚れを見つけたときには、悪化を防ぐためにできるだけ速やかにクリーニングに出しましょう。
部分別にチェックしたい汚れは以下の通りです。
・衿元:化粧品汚れや汗の付着の有無
・胸元や帯の上:飲食物のシミの有無
・裾:泥や雨のシミの有無
・袖:皮脂による黒ずみの有無
着用パターン別に、何回着たら着物をクリーニングに出すべきかご紹介
人によって、着物を着る機会や回数は異なるもの。
着物愛用者に多い着用パターンを例に、何回着たらクリーニングに出すべきかご紹介します。
着物をクリーニングに出すべきか迷ったときには、着用パターンを参考にしてみてくださいね。
パターン①:頻繁に着物を着る機会がある場合
頻繁に着物を着る機会がある場合には、着用後の自宅でのお手入れがメインになります。
着物のシーズンが終わったらクリーニングに出しましょう。
ただし、真夏に長襦袢を身につけずに着る浴衣は、一回着るたびにクリーニングに出すことが推奨されています。
着物の種類に関わらず、汚れやシミを見つけたときにはクリーニングに出してくださいね。
クリーニングで着物を丸洗いすることで、つぎのシーズンが来るまできれいな状態で保管することができます。
着物の種類別のシーズンは以下の通りです。
・袷:二枚の生地を合わせた着物であり、秋〜春の終わりまでがシーズン
・単衣:一枚の生地で作った着物であり、春と夏・夏と秋の変わり目がシーズン
・薄物(絽・紗):透け感によって通気性が高い着物であり、夏の始まりから終わりまでがシーズン
パターン②:つぎに着物を着る予定がしばらくない場合
つぎに着物を着る予定がしばらくない場合には、一度着たらクリーニングに出しましょう。
振袖や留袖といった、着用シーンが限られる着物が当てはまります。
これらの着物は、長期保管することも多いです。
クリーニングに出さないまま保管してしまうと、カビによる変色や虫害の原因になってしまいます。
パターン③:着物を汚してしまった場合
着用回数に関わらず、着物を汚してしまった場合にはすぐにクリーニングに出しましょう。
着物に付着した汚れは、時間が経てば経つほど落ちにくくなってしまいます。
汚れが目立たないからと保管してしまうと、変色などのトラブルを引き起こしてしまうのです。
また、正絹でできた着物は水に触れると傷んでしまいます。
自分で汚れを落とすことは避けましょう。
何回も着用した着物をクリーニングに出さないとどうなる?
頻繁に着る着物は、着るたびにクリーニングに出す必要はありません。
ですが、シーズンが終わってそのまま保管してしまうと、着物を劣化させてしまいます。
着物に付着した汚れが原因となる着物のトラブルは以下の通りです。
・カビ:汗汚れによってカビが生えると、独特のニオイや取れないシミになる
・虫害:飲食物のシミや皮脂汚れによって虫を呼び寄せ、着物に穴を空ける
・黄変:汗汚れや皮脂汚れが酸化することによって、黄色や茶色のシミになる
着物のクリーニングは専門店がおすすめ
着物をクリーニングに出すときには、着物を専門に扱うクリーニング店にお願いしましょう。
一般的なクリーニング店では、着物に対応していないことが多いです。
対応していたとしても、価格が高かったり時間がかかりすぎたりすることもあります。
まずは着物を購入した着物専門店に相談することがおすすめです。
専門店が行うクリーニングサービスや提携している着物クリーニング店を案内してもらいましょう。
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着物をクリーニングで綺麗に。メニュー別の値段やクリーニングの流れとは
クリーニングに出した着物は正しく保管を
クリーニングできれいになった着物は、正しく保管しましょう。
正しく保管することで、つぎに着るときにも美しい状態を楽しむことができます。
たとう紙で着物を包む
着物の保管にはたとう紙を使います。
たとう紙とは、着物を包むために使う張りの強い和紙で作られた紙です。
着物を除湿し、ホコリやシワから守ってくれる効果があります。
保管中もきれいに畳まれた状態を保つことができるため、型崩れの防止にも効果的です。
着る機会の多い・少ないに関わらず、着物を保管するときにはたとう紙で包みましょう。
虫干しをする
保管している着物は、年に2回程度虫干しをしましょう。
虫干しとは、着物を干して風通しを良くすることです。
虫干しには、繊維の間に虫が付いてしまうことを防止する効果があります。
虫干しのついでに、タンスの引き出しを風通しすることもおすすめです。
防虫剤や湿気取り
着物を保管する環境に合わせて、防虫剤や湿気取りを活用しましょう。
防虫剤を使う場合には、一種類のみで統一します。
プラスチックやゴムを素材に使った小物とは離して設置することも大切です。
正絹の着物だけをまとめて保管するときには防虫剤は必要ありません。
また、ウール素材は虫が寄りやすい素材です。
着物と一緒に保管することは避けましょう。
除湿剤は適量を設置します。
着物のクリーニングは林屋のきものクリニックへ
岡山県・香川県で着物をクリーニングしたいときには、林屋のきものクリニックがおすすめです。
林屋は、創業86周年を迎えた着物専門店。
きものクリニックを開設し、20年以上着物のクリーニングを行っています。
京都の悉皆屋として有名なやま忠の技術を用い、汚れ落としからお直しまであらゆる悩みを解決するところが特長です。
さらに、お手頃価格での着物クリーニングを実現。
林屋のきものクリニックなら、気軽にクリーニングを利用できるでしょう。
林屋で購入された着物はもちろん、他店で購入された着物もぜひご相談ください。
まとめ
着物を何回着たらクリーニングに出すべきかご紹介しました。
保管前はもちろん、気になる汚れを見つけたときには、林屋のきものクリニックにご相談ください。
また、創業86周年を迎えた着物専門店の林屋では、特別な特典とともに着物を豊富にご用意しています。
ご来店の際には、Webからの来店予約がおすすめです。
岡山・香川県下No.1を誇る5,000点以上の品揃えでお待ちしております。
岡山県倉敷市・香川県丸亀市の方は、ぜひご予約の上ご来店ください。